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マダガスカル 1996.9

概要
9 14 成田〜シンガポ−ル〜モ−リシャス
15 モ−リシャス〜アンタナナリボ〜ペリネ
16 ペリネ〜マロゼボ〜アンタナナリボ
17 アンタナナリボ〜フォ−トド−ファン〜ベレンティ−
18 ベレンティ−
19 ベレンティ−〜アンタナナリボ
20 アンタナナリボ〜モロンダバ
21 モロンダバ〜アンタナナリボ
22 アンタナナリボ〜モ−リシャス〜
23  〜シンガポ−ル〜成田

 シンガポールに昼過ぎに着いて、深夜の出発。時間があるので、市内の遊園地のようなところと中華レストランがパックになったツアーに参加した。ゴミを散らすと罰金とかの話もあり、確かにゴミは少ないようだが、思ったより完全ではなかったような気がする。
 すぐに飛行場へ戻ってモーリシャスへ向かう。到着も深夜だった。日本人スタッフがいて、いろいろ手配していたが、このあたりはリゾート地として日本人客も多いのだろう。確かに日本では見られない(と思う)南海リゾートの風景が広がっていた。最後はアンタナナリボ行きのモーリシャス航空。ビジネスのようなエコノミーだった。

ペリネ

 アンタナナリボから東へ100kmちょっと、田んぼや山林など極めて日本的な風景の中を3時間ほどでペリネ保護区に着く。入り口の看板にはWELCOMEの下に”ヨウコソイラッシャイマセ”の表記もあったので、日本人も多いのだろう。宿泊設備はかなり質素。水もお湯も出るのだが、ちょっと不安定。電気はなくランプがひとつ。草葺きの屋根は天井の隙間から星が見えた。それに、春になったばかりとは言え、沖縄よりずっと赤道に近いのに、寒い。 
 到着後すぐにナイトサファリ。懐中電灯で動物を探すと目が光るので何かがいるのは分かる。が、体全体が見えるのは、2時間ほどのサファリ中、ほんの数匹だった。翌朝はペリネのハイライト、インドリインドリと言う名のキツネザルを見に行く。これは草笛の低音と言う感じだが、サイズ(レッサーパンダ、中型犬、小熊くらい)の割りにでかい声で鳴く。
 たぶん、マロゼボと言うところの動物園。見せるための動物園と言うより、繁殖、輸出用とのことだった。が、そこそこ見られる。ワニやキツネザル、オオコウモリなどもいるが、何と言っても、でかいカメレオンに触れる。写真のカメレオンはカメレオンとしては最大サイズだそうだ。子供達が”おままごと”をして遊んでいた。人懐こくて、歌までうたってくれた。

ベレンティー

 アンタナナリボからフォートドーファンまで約700kmで1時間のフライト。海沿いなのでモーリシャスみたいなインド洋の景色が広がっている。
 市が立っていたのか、この場所が市なのか、100軒は越えないだろう店と数百人の客がいて、取引をしている。機械関係の店も多少は見えたが、豆、米とかの食物類が多かった。
 ベレンティーまでは約100km。舗装はしてあるが、100mに1個くらいのペースででかい穴があいていてスピードが出せない。植物園とちょっと変わったお墓のある村などに寄ると、ベレンティーに着く頃には暗くなっていた。
 ベレンティーは、サイザル麻の耕地、工場敷地としての私有地で、その中心部に宿泊施設を作って観光に供している。私設動物園でバナナを持ってサファリに出かけると、キツネザルが寄ってくるとの案内もあったのだが、この春から日本の某大学がキツネザル研究に常駐するようになって、餌付けが厳しく禁止された。
 毎朝、ワオキツネザルが屋根を登って上の実を食べにくる。餌付けをするという案内が頭に入っているので、みかんを持って外にいるとキツネザルが寄ってきた。ただし、この情報を実行したのは、どうやら私達だけらしく、他の人たちは、餌付けご法度と言う基本姿勢により、キツネザルとの接触はなかったようである。このキツネザル、無表情な顔に似合わず、餌をくれるかくれないはしっかりと見分ける。
 ちなみに現地ガイドに、いつから禁止になったのか聞くと、昔から禁止だったが餌付けをしてしまう人がいるにはいた。との返事だった。でも、私の案内書には「○○氏に付いてバナナを持って・・・」と、当のそのガイド氏の名前があったのです。まあ、日本の研究者もお客さまだから。
 有名なシファカ。シファカの横飛びは、彼らが基本的に高い木の上で生活しているからで、滅多に地上に降りない。木から木へ飛び移るのは得意だが、地面は歩けない。だから、木のない所は木を飛び移る姿勢のまま走ることになる。それにフォートドーファン空港でガイドのナリソン氏と海外協力隊らしい日本人女性2人。日本人女性というのは、世界で最も度胸があるのではないだろうか。

モロンダバ

 アンタナナリボから西へ400km、22人乗りのプロペラ機は、ちょっと遅く、やはり1時間程度かかる。パイロットは離陸してすぐに新聞を読み始め、着陸するちょっと前に操縦桿を握ったと思ったら、あっけなく着陸してしまった。飛行場はガランとして、他に飛行機がいない。空港から1時間ほど、のどかな田園風景の中を走って、海辺のリゾートホテルに着く。部屋はそれぞれ一戸建てのロッジになっていて、すぐ前がビーチ。砂が白いせいか、青みの強い海が、他に何もなく広がっていた。 
 ホテル以外は何も見えないと思ったビーチでのんびりしていると、いきなり子供が現れる。記念にポラロイドを撮ると、一瞬見えなくなり、あっと言う間に10人ほどになった。みんなにあげるほどフィルムがないので、現地ガイドに説明してもらって1枚だけにした。
 ここの観光の目玉はバオバブ。それぞれ直径で2〜3mほどになる。一番大きなものは直径で5m以上あったようだが、大きすぎて適当な写真が撮れなかった。それにバオバブ以外の観光名所で、なんとか部族のお墓。このお墓の人形の彫刻が有名になって、盗難にあうようになってから、管理が厳しくなり、村ガイドが付く。村の収入にもなるようだ。
 バオバブ並木の夕陽。それぞれの木の直径は1〜2mだが、高さが結構あるし、数が多いので見栄えがする。バオバブはどこにでもあるが、密集している点ではここが一番かも知れない。最後はバオバブの花。

アンタナナリボ

 ホテルから見たアンタナナリボ。大きいビルは、自分達の泊まっているホテルくらいなものだから、目立たない。ここから見える風景は、たぶん高級住宅地で、かなり立派な住居や新築中のものなどが見える。右の写真奥の高い建物がパノラマホテル。
 街中は、圧倒的に歩く人が多い。朝から晩まで歩っている人が目立つ。信号も見かけなかったが、車が少ないからではなく、盗まれるそうだ。信号盗んでどうすんのかなと思ったら、ディスコの照明に使うとの回答である。
 洗濯物が地べたに干してある。紐1本使わなくても乾く気候なのかも知れないが、もしかすると紐1本買うお金がないのかも知れない。最貧国である。前のベレンティーの麻工場で、「こんなに埃っぽいのになぜマスクしないのか」と問うたら、そんな金はないそうだ。
 アンタナナリボ名物のバザール。最貧国かどうかは別として、ここには物があふれている。時計、靴、食べ物から家具まで売っている。もちろんお土産も売っており、これは注意しないとぞろぞろと付いて来られることになる。慣れないうちに言い値の半分以下を提示したら「待ってました」とOKされてしまった。どうやら仕入れの10倍がからスタートするらしい。
 こちらは別の場所で常設バザール。それにチンバザザ動物園での記念撮影。

アンタナナリボ〜モーリシャス〜

 アンタナナリボの空港で参加者全員の記念撮影。中央に現地ガイドのナリソン君。日本語堪能ではないが、一所懸命が面白い。約半年後、どこかの大学のサポーター役でニュース番組に出ていた。
 再びモーリシャスに入り、ちょっと時間があるので、近くのホテルで休憩。これがまあ豪華だった。マダガスカルとは別世界である。3時間ほどでシンガポールに向かい、成田まで、まだまだ遠いマダガスカルだった。
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